袴田事件、再審決定

冤罪ではないのか。そう長く疑われていた事件が、判決から約60年を経て再審決定しました。

当時、有罪の決め手となったのは「自白」。60年前の自白には現在とは比較にならないほど高い証拠性が認められていました。そのために拷問のような取り調べで自白を迫るケースが後を絶たず、この袴田事件でも1日12時間を超える取り調べが20日以上続きました。これでは被疑者が精神的に参ってしまっても仕方がありません。その結果だったのか、犯行を自白。

その後、一家4人殺害という凄惨な事件に加えて、捜査関係者の証拠捏造疑惑が出てくるなど警察犯罪が絡む複合的な事件となったことでマスコミが大きく取り上げ世間の注目を集めたことが長期化した大きな理由だと思います。

この事件は「警察の威信にかけて解決」すべき最重要案件だったのでしょう。上からの指示もあって何が何でも犯人を上げなければならないプレッシャーが現場にあったことは容易に想像がつきます。その中で証拠の積み上げではなく「犯人は袴田」という結論に向けて捜査が行われていったのでしょう。冤罪を生みやすいパターンだったのは確かですね。

さて、再審に向けて裁判所側、検察側、被告側の3者協議が行われてきたようですが、ここにきて検察側が有罪を立証する方向で進める決定をしたようです。あっさりあきらめるのかと思いきや…。確かに「証拠捏造」のままで裁判は辞められませんね。
こちらから

この裁判、この先どう転んでいくのか、注目していきたいと思います。捏造証拠と言われた衣類5点。付着した血痕の再鑑定などが行われるそうですが、ズボンに至っては袴田氏がはくことができないくらいサイズが小さいようです。犯行から1年の間にサイズが縮んだのか袴田氏が成長したのか、どちらにしても不思議ですね。

とにかく、裁判の結果はどうあれ、願わくば袴田氏の存命中に決着が着いて欲しいものです。

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